初盆とは、四十九日が明けてから初めて迎える盆のことを言います。
初盆には、身内や親しい方を招いて、僧侶による法要を行ったあと、会食などをして、盛大に供養することが多いです。
そのため、仏壇とは別に盆棚を作ったり、お供え物を準備したりします。
いったい、どんなふうに準備したらいいのかわからないことが多いですね。
初盆での準備したらいいものについてお伝えします。
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初盆の祭壇の飾り方は?
初盆には、仏壇のほかに「精霊棚」といわれる故人を迎えるための棚を作ります。
この精霊棚は、8月12日ごろに飾るのが通例です。
精霊棚は、真菰を敷いた棚を準備し、台の四隅に笹でできた支柱を立てて、笹の上のほうに縄を張って作るのが本来のものです。
しかし、なかなかそこまでの準備は難しいので、最近では仏具展などでセットになっているものを使い、精霊棚を準備することが多いです。
この精霊棚に、この年に取れた作物や精霊馬を供えます。
精霊棚に供えるものの一つに、祖先の霊を迎えるための「精霊馬」があります。
見たことのある方も多いかと思いますが、きゅうりとなすに割りばしで足をつけたものです。
きゅうりは馬、なすは牛とみなして、「祖先の霊が家に来るときは馬に乗って早く、戻るときは牛に乗ってゆっくりと」という意味が込められています。
精霊棚の最前列にお供えものを飾り、その後ろに燭台、香炉、鈴、さらにその後ろに仏茶器、仏飯器などを飾り、位牌を棚の中央に置きます。
精霊棚を飾った後は、仏壇の扉は閉めておきます。
精霊棚の両脇には、「盆提灯」を供えます。
これは、祖先の霊が家に迷わずにたどりつけるように灯しておく提灯です。
この提灯は、白いものと絵柄の入ったものの2種類がありますが、初盆では白提灯を使います。
白提灯は、お盆が終わったら送り火とともに燃やしたり、菩提寺に供養を依頼することが多いので、1つだけ準備すればいいと考えられています。
絵柄の入った提灯は、精霊棚か仏壇の左右に飾るので、盆が過ぎても供養せず、箱に入れて保管し、毎年盆に使えるようにしておきましょう。
このほかに、お供えもの、供花、ろうそく、線香などの準備がつ必要となります。
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初盆の祭壇にはどんな花を飾るの?
初盆で飾る花も地域によって違いますが、一般的にほおづき、栗の花、ガマの穂、桔梗、みそはぎなどです。
地域によっても異なるので、何を飾ればいいか迷った場合は、花屋さんで「初盆用の花を準備したいのですが」と尋ねると、見立てて準備してもらえます。
以前はこれらの花を逆さにつるすのが一般的でしたが、最近では普通に花立てに飾ることも多くなってきました。
初盆の祭壇のお供えには特別なものが必要なの?
精霊棚には、今年取れた作物、供花などを供えます。
ほかに団子を供えるのが一般的です。
この団子は、地域によっても異なりますが、供える日によってさまざまな名前で呼ばれます。
8月13日の盆の入りには、「お迎え団子」と呼ばれる白い団子にあんこや甘辛たれをつけたもの、8月14日~15日の滞在中は「お供え団子」と呼ばれる白い団子、8月16日の盆の明けには「送り団子」と呼ばれる白い団子を供えます。
団子の種類には特に決まりがあるわけではないので、日替わりで団子を変えてお供えするということが多いようです。
まとめ
初盆は、故人が亡くなってから初めて里帰りするときとされています。
初盆のしきたりは、信仰されている宗教の宗派、お寺や地域によってもさまざまです。こうしなければならないといったものが決まっているわけでもありません。
初盆を迎える準備は大変かもしれませんが、ご先祖や故人に感謝をし、つないでくれた縁を感謝する機会とすることが大切ですね。
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