お盆が近づいてくると、ご先祖様をお迎えするために、いろいろ準備をしなくてはなりません。
お供えするお食事もその一つですね。
最近はそういうものを教わる場面も減ってしまい、初めて自分で準備をするとなると、わからないことだらけです。
どういうものをお供えすればいいのでしょうか。
供え物にもルールはあるのでしょうか。
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お盆のお供えの食事は?
お盆にお供えするお食事は、おもてなし料理です。
遠くへ旅立ったご先祖様、家族が遠路はるばるきてくれるので、食べてもらうために作るものになります。
一番最初に準備をするのは、おもてなしの心、そして、自分への命をつないでくれた感謝の気持ち。
さて、次は食べていただくものになります。
一般的な作法として作られるのが、精進料理です。
お肉やお魚、殺生したものを省いた料理になります。
匂いの強いネギやニラなども避けます。
ごはん
汁物
香の物
煮物
和え物かお浸し
酢の物
香の物
などを用意します。
地域によっては、おもちやお団子を用意することもあります。
お素麺を準備されるところも多いです。
三度の食事以外に、亡くなられた方が、生前好んで召し上がっていたものをおやつにお供えしてもいいでしょう。
私の父は「ピーナッツせんべい」と「ウインナー」が大好きでした。子どもみたいでかわいいですけど。
なので、お盆に帰省するときは、いつもピーナッツせんべいを買って行っています。
父がおいしそうに食べていた顔を思い出しながら。
日持ちもしますしね。
お盆のお供えの作り方は?
お供えするものがわかったところで、では作っていきましょう。
・ご飯
できれば、炊きたてのほかほか白ごはんを。
昔はこれが一番の贅沢だったそうですね。
・汁物
お味噌汁もしくはお吸い物。
お出汁を使いたいのですが、精進料理ということでお魚のお出汁は避け、昆布やシイタケのお出汁を使います。
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・煮物
厚揚げやお野菜で。
がんもどきもよく使われます。
お野菜はニンジン、ゴボウ、かぼちゃ、レンコン、インゲン、サトイモなど。
具が五種類あるといいとは言われますが、準備も大変ですので少なくてもいいそうです。
旬のお野菜を使うと、ご先祖様も喜んでくださると思います。
彩りよく仕上げたいならしょうゆを控えめにするか、薄口しょうゆを使います。
・和え物やお浸し
小松菜やほうれん草、もやしなどを火にかけ、お豆腐や胡麻、調味料で合えます。
煮物よりも小さめのサイズに切ります。
・酢の物
わかめ、胡瓜、トマトなど、生で頂けるお野菜がよく使われます。
もずく酢なら調理の手間が無くて楽ちんですね
・香の物
お盆のお供えと言えば、胡瓜とナス。
お盆の頃は両方とも美味しい季節ですね。
他にお好みのお漬物を切ってもいいでしょう。
お盆のお供えのやり方は?
いよいよ盛り付けをします。
お供えするためのお膳セットがあれば、そちらを利用します。
お椀を並べる膳があればいいですが、無ければ小さな机をお仏壇の前に置いて、その上にお盆を置いて並べます。
・ご飯(飯椀)
大きくて深みのあるお椀によそいます。
マンガに出てくるような、丸くきれいに盛り上がった形に盛り付けます。
仏様から見て左手前に置きます。
・お汁もの(汁椀)
二番目に大きくて、深みもあるお椀です。
仏様から見て右手前に置きます。
・煮物(平皿)
お皿の中で一番直径の大きいお皿によそいます。
奥に置きます。
・和え物・お浸し・酢の物(膳皿か壺椀)
二番目に大きなお皿によそいます。
お皿が無い場合は、煮物椀の蓋を利用することもあります。
奥か真ん中に置きます。
・香の物(高皿、猪口)
一番小さなお皿に入れます。
真ん中か奥に置きます。
・お箸
仏様から見て、手前に来るように置きます。
49日前の場合はご飯の中心に立てます。
夏ですし、食べ物が傷みやすい季節です。
できれば一日三度、お供えしてすぐに下げたいところです。
午前と午後のおやつを準備するところもあります。
無理なら朝はご飯とお汁、香の物だけとか、多少の省略はいいと思います。
いちいちお仏前用に作るのではなく、自分たちの食べるものと一緒に作るとそれほど負荷にならないかもしれません。
同じ料理をつついて、ご先祖様とゆっくり語らう一時です。
まとめ
お盆は、ご先祖様があの世からしばし戻ってきてくれる時期。
懐かしい家族が遠くから帰ってきてくれるのです。
お帰りなさい、美味しいご飯を食べてね、好きなものを準備しておくからね、という気持ちを込めて準備をしましょう。
言葉は交わせませんが、きっと喜んでくれると思います。
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