日本古来からの風習、お盆。
ご先祖様の霊魂が、末裔である私たちの家へ訪れて、しばし同じ時間を過ごすもの。
ご先祖の誰かがいなくなるだけで、今の自分がいないのだということを考えると、とても大切な風習です。
昔は親戚一同が集まることもありました。
が、最近は、貴重な夏休みを家族と過ごすため、またお仕事がその時期に取れないため、お盆に実家に帰らない人も多くなりました。
せめて、お供えだけでも、と思ってみても、いざとなるとどうしたものやら。
昔からの風習なだけに、ルールがあるならそれにのっとりたいところ。
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お盆のお供えはいつまでに送る?
お盆の日程は、一般的には8月13日~16日の4日間。
13日が盆入りで、ご先祖様が迷わず家にたどり着けるように、迎え火を焚きます。
16日が盆明けで、送り火を焚いてご先祖をお送りします。これの大きくなったものが、有名な大文字の送り火ですね。
お盆のお供えを送るなら、13日までに送るのが一般的です。
真夏に数日間お供えするものですので、食べられるものなら日持ちをするものをお送りします。
直前に向こうに届いてしまっては、お供えをきれいに並べようとすると少しバタバタするでしょう。
余裕を持って10日か11日ごろに到着するようにすると、迷惑をかけずに済むと思います。
習慣を大切にされている地域では、今でもお坊さんがお経をあげに来てくれる事が多いです。
その場合、お坊さんも一斉には回れないため、日が前倒しになることもあります。
日程を確認して、お坊さんが来られるより前に届けておきましょう。
また、八月のお盆は一般的な日程ですが、地域によっては七月半ばに行われることもあります。
その場合、何が問題って、お中元の日程とかぶってしまうんですね。
配送業者さんが必ずお盆前に届けてくれるように、余裕を持って発送を依頼しておくことをおススメします。
お盆のお供え物にのしはいる?
贈り物となると、気にしなくてはいけないのが「のし」ですね。
品物をむき出しで送ると失礼に当たる、という考えで上にかぶせるものなので、お盆のお供えにもつける必要があります。
包装をしたまま供えられるので、外にかけると送り先でもわかりやすくていいですね。
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実は、「のし」は慶事に使われるものに対する呼び名。
お葬式やお盆など、弔事に使う場合は「掛け紙」と呼ばれます。
名前が違うだけですが。
気をつけなくてはいけないのが、水引の色。
一般的に、東日本では黒白、西日本では黄白が使われます。
嫁入りで西から東、東から西へ移動してきた場合、見落としがち。
送り先で何色を使われているのかが不明な場合は、事前に送り先に確認をしましょう。
売り場の人に送り先の地域を伝えると、水引を送り先にあわせてくれることもあります。
のしの表書きは、水引の上に「御供」と書きます。
「御仏前」や「新盆御供」でも構いませんが、「御供」と書けばいろんなパターンで使用できるので便利。
弔事なので薄墨を使用する人もいますが、通常の黒を使用しても問題はありません。
水引の下には、名前を書きます。
家長の名前をフルネームで記載します。
なぜかというと、お盆は親戚の集まる行事なので、苗字が同じ人だらけなんですね。
フルネームじゃないと、誰からなのかわからなくなっちゃうという訳です。
お盆のお供えに手紙をつけるとしたら?
よっぽどの身内でない限り、口頭で、お供えを送らせていただきますね、と言ってあったとしても、一筆添えておくといいと思います。
ただ、どのような手紙を添えれば失礼に当たらないのか、となると、難しいですね。
最近はかしこまった手紙を書くこともなかなかありません。
だからといって、親戚や、特に嫁ぎ先の実家相手にフランクな手紙を送るわけにもいきません。
一般的な礼儀にのっとった手紙の書き方がこちらになります。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
拝啓
(時候の挨拶)
(相手の体調を案ずる言葉)
(本文)
(相手の健康を祈る言葉)
敬具
日付
差出人名
宛名
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
弔事の場合、時候の挨拶が無くてもかまいません。
本文で、お伺いできないことを詫び、お供えを送ることを告げます。
お詫び
・今年のお盆は、残念ですが帰省することがかないません
・この度はお伺いする事が叶わず、遠方より合掌させていただきます
お供えについて
・心ばかりですが、〇〇を送らせて頂きます
・ささやかですが、ご仏前にお供えいただければ幸いです
などがよく使われる言い回しです。
まとめ
現代社会では、なかなか親戚致道瓦解する場面と言うものも少なくなりました。
その中で希少な機会が、お盆です。
たとえ欠席をしてお供えを送るだけでも、相手方にいい印象を持ってもらいたいですね。
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